
インテリアと動線で片づけに悩まない暮らし【第三回】
前回は「シニアのための仲良く暮らせるLDK編」でした。
長く一緒に暮らす夫婦だからこそ、お互いの距離感が大切になってきます。
今回は、共働きの夫婦、しかも妻がフリーランスのため自宅で仕事をすることが多いケースのインテリアをご紹介します。
コンパクトな間取りでも、仕事とプライベート、更には子供のモノを納めるスペースを考えて、インテリアに工夫をしました。
Case3.ON-OFFの切替えがうまくいくLDKのインテリア
Case.3のモデル家族をご紹介します。
夫:会社員(39歳)
妻:WEBデザイナー(38歳)
長男:保育園(3歳)
長女:保育園(3歳)
もともと企業で働いていた妻が、双子の出産を機にフリーランスへ転向。
子供たちを保育園に預けながら仕事をしています。
家で仕事をすることも多いので、ON-OFFの切り替えがしやすく、効率よく家事のできるインテリアを必要としています。
1.家族を受け止めるファミリーライブラリー
リビングの壁一面にファミリーライブラリーとなる本棚を設置しました。
大人の本、仕事の本、子供の絵本全てを受け止める大容量の本棚です。子供がすぐ手の届く場所に、絵本など楽しむ本だけでなく、大人が読むような専門書や、調べものに必要な辞書などをおくことで、子供の「学びたい」を刺激するのがファミリーライブラリー。ダイニングテーブルで仕事をすることが多い妻にとっても使いやすく、子供の教育にも良いと、いいことづくめのインテリアです。
棚の下段はキャスター付きボックスを用意しました。子供が小さなうちはおもちゃ収納として使います。小学校に上がった後は、ランドセル置き場としても使うことを想定しています。
2. 家族のための情報コーナー
共働き夫婦にとって、保育園のことや家族の情報をスムーズに共有するインテリアの仕組みはとても大切です。
保育園からのお手紙や、大切な郵便物などを掲示しておける、掲示板を設けました。
保管が必要な書類などは、ファイルボックスにまとめて上の棚に収納しておけます。
毎日、買い物に行く時間をとるのが難しいので、週末にまとめて買い物にいくスタイルになります。
そのため、食品をストックしておくスペースの確保はとても大切。冷蔵庫に加えて、冷凍庫も1台置けるスペースも用意しました。
更に仕事に必要なパソコンやプリンター、道具などをワゴンにまとめておき、そのまま収納棚に入れ込める形としました。
ワゴンごとダイニングテーブル横にそのまま移動できるので、仕事をする時にもストレスフリーです。
ノートパソコンはカウンター上に置くことで、家事の合間に使うこともできます。
3.スイッチをOFFにすることができるソファ
忙しい毎日だからこそ、気持ちをOFFにしてリラックスする時間も必要です。子供が寝静まった後、ゆっくりと本を読んだり、DVDを見たりする時間を受け止めるインテリアとしてお気に入りのソファを置きました。
自宅で仕事をするスタイルは、通勤時間の削減にもつながりますが、ON-OFFの切り替えが難しいのが難点です。「このソファに座ったらOFF」と切替スイッチを決めておくことで、メリハリのある生活を送るインテリアにしましょう。
動線とインテリアによる片づけに興味を持っていただけた方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
インテリアと動線で片づけに悩まない暮らしを実践したい:リビング収納を物色中
【著者紹介】
和田さや子
一級建築士、ライフオーガナイザー。
株式会社ケイ・ジェイ・ワークスにて
住宅の設計に携わるかたわら、ライフオーガナイザーとして片づけ相談セミナーも開催している。
ブログ「子育て世代・共働き夫婦のための片づけに悩まない家づくり」
http://nigiplus.com/blog