スマートスピーカー LINE Clovaの実践編です:インテリアコーディネーターのためのスマートホーム入門

インテリアコーディネーターのためのスマートホーム入門:LINE Clova 実践編

連載「インテリアコーディネーターのためのスマートホーム入門」の第3回目。前回、LINE本社の広報ご担当に伺ったお話に続いて、今回は実践編ということで、実際に自宅でLINE Clovaを使ってみた感想を述べたいと思います。

さて、ここにあるのは、Clova Friends mini(BROWN)とFriends Dock。

Clova Friends mini(BROWN)とFriends Dock

そして、ドラえもん。LINEのHPにプロフィールとして「実際のドラえもんの体重の約500分の1 、身長は約12分の1」とあります。そうなんだ・・・。

Clova Mini DRAEMON

ではまず、くまのBROWN本体を妻のLINEアカウントで設定してみましょう。

まずは初期設定。落ち着いて、丁寧に。

まずはClova本体を設定します。スマートフォンにインストールされたClovaアプリで行いますが、本体とスマートフォンとはブルートゥースとWiFi両方での接続が必要です。そこさえ気をつければあとはClovaアプリの指示に従って宅内WI-FIとの接続設定までたどり着けると思います。

Friends本体とWiFi接続

つづいて、iCloudのカレンダーとのリンクを設定します。Apple IDの2ファクタ認証が必要と、セキュリティもしっかり。これで、今日のスケジュールをお出かけ前に読み上げてくれるようになりました。
iCloudのカレンダー連携

無料通話の設定をします。また、通話やメッセージをする相手を選んでおきます。これにより、妻が、自分のスマートフォンの代わりとしてフリーハンドでClovaを使った通話やメッセージ送信ができるようになりました。

無料通話の設定
進化したメッセージ機能。見守りが便利

すでにお気づきかもしれませんが、もともとLINEが通話とメッセージのサービスということもあり、ひとつのLINEアカウントに対してひとつのClovaを設定するのが通常です。

そんなClovaをみんながシェアするリビングに置くと、妻宛の通話やメッセージを自宅にいる家族が聞ける、という状況が生まれます(音声認証により通話やメッセージは本人しかできないことになってはいますが)。

一人暮らしなら構いませんが、今回の連載のテーマであるスマートホームの端末として家族が集まるリビングに置く前提では、使える場面が限られそうです。

そんなシチュエーションに相応しい設定があります。Clovaを別人格とし、LINEメッセージの主体にする方法です。

この設定は、前回触れたとおり、スマホ適応年齢未満のお子さんが自宅にいてClovaを使い、外出先からスマートフォンを使って親とLINEで「ママ、おうちついたよ」「パパ、きょう帰りは何時?」とメッセージのやりとりができるので、とても便利です。

そこで、我が家でも小学一年生の娘のために、この設定を導入することにしました。

見守り設定

父・夫である私が購入してきたClova Mini DRAEMONをこの設定にします。Clova専用アカウントを別に作り、事前に選択した「友達(ここでは、父と母)」との間でLINEメッセージのやりとりができるようにしました。ここでは「ファミリー」という括りにして、父・母・子の3者でメッセージのやりとりができるようにしています。

Clova専用アカウントを別に作る

また、この2月には、LINEのメッセージだけではなく、ボイスメッセージもClovaで再生できるようになりました。たとえば次のような会話。

子(LINE)「パパ、今どこ?」
父(ボイスメッセージ)「はーい、今渋谷に着きました」
子(LINE)「パパ、今どこ?」
父(LINE)「もう吉祥寺。バス乗るとこです」
外出先の父のLINE画面では、次のようになっています。(既読2とあるのは、同じグループ内にいる妻も読んだことを示しています)

ボイスメッセージもClovaで再生できるように

自宅にいる娘とClova側では、このようなやりとりです。

これは、スマートフォン適応年齢未満の子どもだけでなく、お年寄りの見守りにも活用できそうです。

よく、見守り機能としてテレビ電話が持ち出されますが、別に家を構えて暮らしているおじいちゃんおばあちゃんのような大人の家のリビングにカメラ付きの端末を置くことに抵抗がある方は多いと思います。もちろん、「ねえ、Clova」と話しかけない限り起動しませんが、おじいちゃん、おばあちゃんの家にClovaを置いておき、見守りには音声だけ・・・がちょうどいい案配ではないでしょうか。

さっそく自由に使い始めた妻と娘。Amazon、Googleとどれがいい??

拙宅にはいま、Amazon EchoGoogle Homeも揃え、ほぼ同じ条件で置いてあります。が、妻や娘がいちばん話しかけるのはClovaです。なぜでしょう??

思うにその理由は愛嬌のある外観もありますが、声と反応のタイミング、呼びかけに対し光だけでなく「ポン」と音でも返事するなど、ちょっとした違いによるのかもしれません。。

妻は一日に何度も家事のためにタイマー、アラームをセット。また、「天気」を尋ねています。テレビのお天気コーナーを待たずに済みますね。なお、LINE本社でソースを尋ねたところ非公開とのことでした。

またニュースも、LINE「ニュース」でデータランキングの上位から項目を読み上げてくれます。Amazon EchoGoogle Homeは、NHKなどのニュース放送がソースだったりするのと比べると、簡潔でいいと思います。深掘りしたければスポーツ、芸能などの「カテゴリー」単位で呼び出しもできるので、芸能界の最新情報を妻と共有できます(笑)。

「音楽」は、LINE MUSICと連携。最初の3ヶ月を過ぎると有料になるのですが、実は無料利用でも1曲30秒でランダムに再生してくれるので、ちょっと聴きするには十分といえます。ニュース読み上げと似てつまみ食い感覚。キチンと聴くならオーディオシステムで聴きたいですね。

clova ホーム画面

いっぽうの娘は、話し相手としていろいろ質問しています。
数あるスキルの中では「どうぶついえるかな」よりも「童話朗読」が気に入ったようです。結構張りのある、分かりやすい話しぶりで、お風呂上がりのちょっとした隙間時間にいいですよ。

「全50種類の童話や昔話を再生することができるようになりました!」
http://clova-blog.line.me/ja/archives/5220097.html

なお、我が家では電源を繋いで使っていますが、バッテリーを内蔵しており持ち歩きも可能です。駆動時間はClova Friendsが5〜6時間なのに対し、Clova Friends Miniは7〜8時間。大きい方が長持ちしそうな気がしますが、大型スピーカーを駆動する分フルサイズのFriendsの方が短いとのことです。

FriendsとFriends mini

FriendsとFriends mini

家電リモコンのFriends Dockのスマート機能。いつの間にか”必要十分”になっていた

では続いて、本連載「スマートホーム」のテーマに沿って、別売りの家電リモコンFriends Dockも使って家電を操作してみましょう。

別売りの家電リモコンFriends Dock

Friends Dockは、Friends 本体で設定したLINEアカウントと紐付けられます。

なお、そもそもなのですが、Friends DockFriends Mini」本体は、Dock備え付けのUSB-Cケーブルを差して繋ぐ必要が。Friends Dockのお皿に電源の接点があるのでFriends Mini本体を載せれば繋がると誤解しがちなのでご注意ください。Miniでない大きいFriendsであればDockの上に本体を載せるだけでOKなのに・・・。正直、この設計はどうかと思います。

Friends DockとFriends 「Mini」本体は、Dock備え付けのUSB-Cケーブルを差して繋ぐ必要が。

まずDockを初期化。宅内WiFiにスマートフォンが繋がった状態でClovaアプリを立ち上げ、「ホームIoT設定」をタップ。Clova Friends Dockの登録アイコンを選択します。

Friends Dockの設定画面

続いて画面の指示に従い、Friends本体とWiFi接続。再びClovaアプリの設定画面に戻り、Friends本体と家のWiFi環境をリンクさせます。

Friends本体とお宅のWiFi環境をリンク

ご自宅ごとにさまざまなWiFi環境があって躓くこともあるかも知れませんが、そんなときもClovaカスタマーセンターにオンラインで質問すると具体的かつ親切に応えてくれますから安心です。

家電リモコンでもAmazon、Googleに追随 「ロケーション」が加わる

さて、Clova Friends DockClova Friends 専用の家電リモコン。これは、Amazon EchoGoogle HomeといったAIスピーカーには用意がないものです。

さきほど触れたように、拙宅にはClova Miniのほか、Amazon Echo DotGoogle Home Miniもあります。そして、家電リモコンとして、これらと連携できるラトックシステム社のスマート家電コントローラーRS-WFIREX3 を接続しています(現在は後継モデルRS-WFIREX4が発売中)。

そこで、これらとの簡単な比較も交えつつ、感想を述べたいと思います。(なお、このラトックシステムの家電リモコン自体についての詳細はラトック社に伺って直接取材しておりますので、回を改めてご紹介します)。FriendsFriends Dockでまとめらればインテリアデザイン的にもスッキリ。コレで完結するならそれに越したことはないのですが、果たして・・・。

原状、これら家電リモコンが各AIスピーカーと連携して操作できるのは、「テレビ」「照明」「エアコン」となっています。

テレビでは、チャンネル選択、ボリュームのほか、地デジとBSの切り替えも可能です。

拙宅はテレビの代わりに映像はレコーダーとプロジェクター、音声はAVアンプという構成になっています。そのため「テレビ」の中にレコーダーとプロジェクターとAVアンプの各動作信号を学習させて、仮想的に一体のテレビとして動作させています。この点、テレビをお使いのご家庭ではプリセットから該当モデルを選べばよく、信号学習は必要ありません。

エアコンでは、暖房/冷房等モード設定、温度設定はもちろん、電源ON時の設定(『自動』で『温度27度』等)も設定できます。

拙宅のエアコンは、ダイキンの天井カセットタイプが2台。Friends Dockは、LDKをカバーするこれらを同時に赤外線で操作できていますから、赤外線到達力は意外にあるようです。

ペットのいるお宅などは、急に暑くなっても外出先からClovaアプリで部屋の冷房をONにしたりできますね。この点、ラトックシステムの家電リモコンならば、温度・湿度センサーを搭載しており、現在の室温も確認したうえで部屋のエアコンを制御できる点でFriends Dockに一歩リードです。

照明も、家電リモコンで赤外線制御が可能です。

拙宅ではLDKの照明制御に調光器ルートロンを使っているため、その赤外線信号を学習させ、問題なく制御できています。

ただ、赤外線リモコンを使った調光器を備えるお宅は少ないでしょうから、ランプ本体をWiFi経由で制御できる電球に交換するといいでしょう。Clovaアプリが対応しているのはスマート電球の定番、フィリップスのHue(ヒュー)https://www2.meethue.com/ja-jp)です。なお、Hueには電球以外に「Hueブリッジ」と呼ばれるハブが必要ですが、電球単体でWiFi制御できるLifx(ライフエックス)といった他の選択肢がGoogle HomeAmazon Echoなら選べます。

家電の登録

このように、「Clova FriendsFriends Dock」Amazon Echo Dot+ラトック家電リモコン」「Google Home mini+ラトック家電リモコン」をそれぞれ比較すると、機能や対応製品に違いはあるものの、一般家庭で定番の製品を使う分には大きな差異はないことが確認できました。

とはいえ、実はつい最近までClovaの家電リモコンシステムがいちばん遅れていたポイントがありました。複数家電の一括操作です。しかしこれも3月になって立て続けにいろいろ可能になりました。

ひとつは、「ロケーション」という機能。

たとえば、『リビング』の「テレビ」「エアコン」「照明」を一括で付けたり消したりできるようになりました。リビング、ベッドルームなど、エリア毎に設定できます。

複数家電の一括操作

拙宅ではリビングの「テレビ」「エアコン」「照明」を、Friends Mini(DORAEMON)+Friends Dockで操作するように設定しています。
「テレビ」「エアコン」「照明」を、Friends Mini(DORAEMON)+Friends Dockで操作

ロケーション=リビングの「テレビ」「エアコン」「照明」を一括で動かすときは、「ねえクローバ、リビングを全部つけて」「ねえ、クローバー、リビングを全部消して」と話しかけます。

ただ、これまでは「ねえClova、テレビをつけて」でよかったものが、「ねえ、Clova『リビングの』テレビをつけて」等と言わなければならなくなります。拙宅では逆に不便かもしれません・・・。

もうひとつは、一度に複数のアクションを指示できる「マイコマンド」機能。いわゆるマクロ機能ですね。

「マイコマンド」機能

たとえば、「ねえ、Clova、おはようさん」と話しかけると、リビングのエアコンをONにし、今日の天気と今日のスケジュールを読み上げたあと、おすすめの音楽を掛けてくれる、といったことが可能です。

マイコマンド機能2

Amazon、Googleに負けないゾの意気込み 画面付き端末Cova Desk登場

そしてダメ押し。319日に7インチタッチディスプレイを搭載したAI端末Clova Deskが発売されました。ライン無料通話で映像のやりとりも可能になるというもので、Amazon Echo ShowGoogle Home Hub(日本未発売、カメラ機能無し)に対抗するものと言えるでしょう。

7インチタッチディスプレイを搭載したAI端末Clova Desk

7インチタッチディスプレイを搭載したAI端末Clova Desk

7インチタッチディスプレイを搭載したAI端末Clova Desk

今回ご説明した、家で留守番しているスマホ未適齢の子どもに、共働きの親が外出先から連絡するというシーンにあった製品といえます。

スマートフォンよりもカンタンにテレビ電話ができることもウリにしています。
スマートフォンよりもカンタンにテレビ電話ができることもウリにしています。

リビングからキッチンに持ち出してクックパッド・・・というシーンも想定

Clovaのウリであるバッテリー内蔵はClova Deskでも踏襲。したがってiPadのようにリビングからキッチンに持ち出してクックパッド・・・というシーンも想定できます。

AbemaTVとの連携

Google HomeのYouTube、Amazon Primeの動画配信に対抗してかAbemaTVとの連携も。

もっとも、本連載の主題でもあるスマートホームに関して言うと、本モデルの最大のメリットは、家電リモコンを『内蔵』していること。それをAmazon Echo Showと同等の価格で販売する戦略できました。

今年になって急激な盛り上がりをみせてきたスマートスピーカーの世界。もはやガジェット好きだけのものではなく、上質な暮らし方全般について提案するインテリアコーディネーターの皆さんにとっても、不可欠の知識となりつつあります。
でも、日々アップデートされる詳細な仕様を追いかける必要はありません。次回、Google HomeAmazon Echoが連動するラトックシステムの家電リモコンについてご紹介しますが、基本的にはClova Friends Dockと同様の世界観です。本連載を通じて、製品やサービスの細かい違いよりも、こんな暮らしに役に立つといったイメージを持っていただければ幸いです。

オマケ動画

サイコロを振るだけでも、3者の違いがよくわかります(笑。
声質、返事の仕方、レスポンス。そしてコレに関しては意外にGoogle Homeが素敵。

 

スマートホーム入門目次
インテリアコーディネーターのためのスマートホーム入門
スマートスピーカーってなんだろう?
日本のスマートスピーカー LINE Clova
スマートスピーカー LINE Clovaの実践編です(このページです。)
スマートリモコンの定番! ラトックシステムのスマート家電リモコン

遠藤義人氏この記事を書いたのは:遠藤義人氏
fy7d(エフワイセブンディー) 代表

ステレオサウンド社で住宅インテリアとホームシアターを融合する雑誌「ホワイエ」を編集。2015年に独立、個人オフィス開設後もそのコンセプトを引き継ぎ、大画面&いい音を通じて、家族やゲストみんなで楽しめる場としての住まいや暮らし方を提案している。

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