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インテリアカラーはアクセントで楽しもう~「リラックスのグリーン」編
- 2018/7/9
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第五回:インテリアカラーを「グリーン」のアクセントで~調和・バランス
今回のカラーはグリーン。中間色であるグリーンは、「調和」「バランス」の意味を持ちます。木々や山々などの自然風景の色であり、気持ちを穏やかにリラックスをさせてくれる色です。
今回のシーンはリビングです。
ベースカラーには、パステル調トーンのグリーンを選びます(壁・天井にP10←日本色彩研究所のカラーシステム「PCCS」のトーン別色相環より、以下同じ) 。アソートカラーにはアイボリー系(床 P6)、インテリアアイテムは、クッション・ピクチャーフレーム、テーブル・ラグやカーテンをポイントに、2つのパターンアクセントカラーを使って変化を見て行きましょう。
【パターン1】
まず一つ目のアクセントカラーは、ダークグレイッシュ(dkg5)。茶色にグレイが混ざった色味です。
グリーンとブラウンは、自然界にある樹と葉や、山と土を連想させるため、人はとてもナチュラルなイメージを想像します。
茶色はダーク色を選ぶことで、ナチュラルの中にもどっしりとした安定感が生まれます。大人ナチュラルで落ち着き感があるインテリアです。馴染みある配色で、性別・年齢に偏ることなく、コーディネートに失敗が少ないと言えるでしょう。
インテリアの色(カラー)を完成させるには、その要素も含めて話を進めましょう。イメージを左右する形(フォーム)、心理的にも影響する手触り感には素材(テクスチャー)要素、を含めて考えます。
今回の落ち着きのあるナチュラル空間を、より大人感を出すために、リッチ感や重厚感をスパイス程度に加えます。
・バーチカルブラインド: 「木製」
木製のベネシャンブラインドのテープコードの色を、ダークグレイッシュに。
・ピクチャーフレーム: メタル系素材で出来たものを。もしくはメタリック塗装。
・クッションカバー: タイシルクで程よい光沢感を出す。
このように素材でも重みのある雰囲気を出し、メリハリをつけます。ナチュラルな中にも落ち着いた大人のリビングに仕上がります。
【パターン2】
次のアクセントカラーはピンク(b24)、比較的鮮やかではっきりとしたピンクです。
自然界の色のピンクは、植物の花びらが代表的ですね。 中でも八重桜は、多くの人がイメージできるのではないでしょうか。今回のベースの淡いグリーンとの組み合わせは、春山の彩りのように暖かなナチュラルさがあります。
このベースとアクセントの色は、もとをたどればグリーンとレッド。補色の関係にあり鋭く若々しいイメージがあります。そこに白を足したパステル調グリーンとピンクの色相の組み合わせは、優しさが出ます。エレガントで女性的。
可愛らしい色づかいの中にも、大人の空間が演出できます。
・カーテン: トルコレース。生地の柔らかさと、刺繍でエレガントさを演出。
・ラグ : ポイントにピンクが入ったタイプ。毛足すこし長めでエレガントなイメージを。
・クッション: 質の良いリネン。本物のリネンはしなやかで光沢があり、手触りが良いのが特徴です。
いかがでしょうか。
ベースカラーが同じでも、全く異なる雰囲気を作る事ができますね。
次回も どうぞお楽しみに。
【インテリアカラーはアクセントで楽しもう】各記事はこちらからどうぞ。
インテリアカラーはアクセントで楽しもう~カラーコーディネートでつくる心地よいインテリア~
インテリアカラーはアクセントで楽しもう~「やさしさのピンク」編
インテリアカラーはアクセントで楽しもう~「好奇心のイエロー」編
インテリアカラーを「オレンジ」のアクセントで~暖かさ・コミュニケーション編
インテリアカラーはアクセントで楽しもう~「リラックスのグリーン」編(このページです)
インテリアカラーはアクセントで楽しもう~「癒しのラベンダー」編
【コラム】
グリーンの象徴は 山や森。
多くの人は、自然に触れたりその色を見ているだけでも、リフレッシュしたり気持ちが安らいだりすることでしょう。グリーンを取り入れたインテリア空間が、誰もが受け入れやすいということが納得できますね。 植物は空気の浄化をしたり、枯れた後にまた芽吹いたりすることから、色相には再生・循環という意味をもちます。今グリーンが気になる人は、新しいことへの決断をしようと思っているのかもしれません。(またはその真逆で、迷いが生じているとも言えます。)
※パソコン画面で見ている色と実際の色は見え方が異なる場合があります。
著者:加藤ひろみ
HIRO DESIGN http://www.hiro-design-color.jp
インテリア設計士
インテリアコーディネーター
インテリアの世界に飛び込んで、20年。
「人は環境によって形成されていく」と、
インテリアのチカラを確信して、日々活動しています。