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インテリアカラーはアクセントで楽しもう~「やさしさのピンク」編
- 2017/8/9
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第二回:インテリアカラーを「ピンク」のアクセントで~やさしさ・エレガント、そして幸福感
日頃の仕事疲れや人間関係に加え、暑さもピーク。夏疲れを加えたストレスがたまっている方も多いかもしれませんね。
今回は、ピンクをベースにしたカラーコーディネート。心を癒したり、やさしい気持ちにしてくれたり、ストレス社会には欠かせない色ともいえるピンクを、寝室のベース色に使ってインテリアを考えます。
ベースにするピンクは、やはり広い面で多用しても自然に溶け込みやすいペールトーンを選びます。ペールトーンは原色にライトグレイ~ホワイトが混色された色で、やさしい印象をつくります。(※トーン = 明度+彩度)
その中でも恋やハートがイメージできるピンクは、暖かみがありやさしく幸福感のイメージがあり、心の癒しにオススメの色みです。
さて。今回のアクセントカラーは3パターン、 A「グレイッシュ」、B「ブルー」、C「高彩度のピンク」で変化を確認。モデルルームに寝室を想定して、話しをすすめてゆきましょう。
【パターン1】
パターン1はオーソドックスなカラーコーディネート。
アクセントにグレイッシュな紫を用い、同系トーンで色相差をつけました。
ハッ!とした色の変化はなく全体的に色味を抑えた、エレガントな演出に向いています。
女性は年齢を問わず、かわいいものに共感しやすいですが、甘すぎるかわいさに抵抗があることも。そんな場合には、この低彩度の配色がおススメです。憧れはありつつも、抵抗感を持たれそうな大人のカップルの寝室に、積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。ピンクは「若返りの色」と言わており、50代後半からのカップルに興味を持ってもらえるとうれしいですね。
インテリアは色だけでイメージするのではなく、形や素材も並行して考えます。ファッションも同じですね。
グレイッシュカラーをアクセントにした場合、形・素材もエレガントに。
形は曲線で線が細いもの。例えば家具では、椅子の猫足がエレガントで代表的な形ですが、甘みを抑えた場合には、時代様式を変えて選ぶとインテリアの幅が広がります。ファブリック素材は、柔らかいもの。シルク・レーヨン・シフォン・オーガンジーなど、目が細かく繊細なものが、このカラーイメージを損ないません。
【パターン2】
パターン2は変則的なカラーコーディネート。
アクセントカラーに反対色相のブルーを用います。躍動感あふれ、配色にこだわりを感じる印象です。マンネリ化したお部屋にスパイスを与え変化をもたらします。人と同じがイヤ、という個性的な方におすすめです。若い世代の寝室に取りいれてはいかがでしょうか。
形の演出次第で、イメージを制限をすることなく、エレガント・クール・ゴージャスなど多様なイメージづくりができそうです。またアクセント小物としてガラスや透過するものをセレクトすると、スパイスが効いていながらも、繊細なイメージのインテリアができあがります。
【パターン3】
パターン3は冒険をしてみました。
アクセントに、高彩度のピンクを用いています。同じ色相で、明度と彩度に差をつけたイメージです。日本では、彩度の高いインテリアは好まれにくいですが、スパイスとして組み合わせるのであれば、それほど抵抗感を持たれないのではないでしょうか。また、アイテムも取り入れやすいと言えます。
最近では海外の情報も当たりまえに目に入ってくるので、憧れを持っている方も多いかもしれませんね。大人セレブ女子の、華やかなインテリアを好む方にウケそうです。
形は、ダイナミックに、素材は、キラキラ。キラキラ感を出すと高彩度の印象と全体の雰囲気がまとまり、ドラマティックなインテリアになります。
インテリアにスチール素材を取り入れると、男性的なスパイスが加わります。
いかがですか。
ベースの色相は同じでもイメージを随分変えることができるので、ターゲットに向けたさまざまなイメージが可能です。限りない演出ができるところが、色の魅力であり、奥深く面白いところです。
インテリアとカラーに興味を持たれた方はこちらもぜひお読みください。
【インテリアカラーはアクセントで楽しもう】各記事はこちらからどうぞ。
インテリアカラーはアクセントで楽しもう~カラーコーディネートでつくる心地よいインテリア~
インテリアカラーはアクセントで楽しもう~「やさしさのピンク」編(このページです)
インテリアカラーはアクセントで楽しもう~「好奇心のイエロー」編
インテリアカラーを「オレンジ」のアクセントで~暖かさ・コミュニケーション編
インテリアカラーはアクセントで楽しもう~「リラックスのグリーン」編
インテリアカラーはアクセントで楽しもう~「癒しのラベンダー」編
【 コラム 】
ピンクは赤+白。赤の象徴は血液。愛や情熱をイメージし、それに白を混色したピンクはフワッとした柔らかいイメージ。情熱的な愛よりも恋、がイメージできませんか?気持ちを表す、やさしさ・幸福感などのイメージに連想されます。
またピンクが「若返りの色」と言われているのは、内分泌系に働きかけ、女性ホルモンの分泌を促すため。特に大人の女性に取り入れることは、おススメですね。
著者:加藤ひろみ
HIRO DESIGN http://www.hiro-design-color.jp
インテリア設計士
インテリアコーディネーター
インテリアの世界に飛び込んで、20年。
「人は環境によって形成されていく」と、
インテリアのチカラを確信して、日々活動しています。