第二回「JAFICA・バルセロナ・ペンション・インテリアコーデネート・プロジエクト」レポート(ライター:中山瑞穂氏)

JAFICAバルセロナペンションインテリアコーディネートプロジェクト第二回

■JAFICAバルセロナペンションインテリアコーディネートプロジェクトについて

2月6日、寒さ厳しい日本を後にバルセロナに向けて出発しました。昨年開催された「インターナショナルインテリアコーディネートビジネスプロジェクト」(以下IICBP https://iicbp.blogspot.jp/)の第2弾に参加するためです。今回は家族同伴組も入れて総勢27名の大所帯。関東・四国は勿論、大阪・滋賀・奈良・新潟からの参加もありました。
第一回IICBPの報告会を全国各地で開催したのですが、その参加者が今回のプロジェクトに加わってくれたのです。
そもそもこのプロジエクトは、JAFICAメンバーの竹内氏が訪れたバルセロナのペンション「カサデバルサ」のオーナー岡崎氏との会話の中で生まれたものです。

カサデバルサの入り口のドア

重厚な入り口のドアを持つペンションカサデバルサ

ペンションは築100年のヨーロッパ建築で重厚な建物ですが、室内は白ペンキで塗っただけの簡素な部屋で、所々傷みも出てきたため改装を考えていたところ、竹内氏の「JAFICAのメンバーにコーデネートしてもらっては?」という提案で実現したのです。
※第一回IICBPについては松本佳津さんのレポート( https://success-interior.jp/matsumotokazu04/ )を参照ください。

■改装1年後のオーナーの感想は?

ペンション「カサデバルサ」のこの1年についてオーナーの岡崎氏に感想をお伺いしました。

【岡崎氏より】
カサデバルサは運営5年目になりますが、宿泊者の多くは日本からのお客様です。
改装前は白一色の壁の印象から「病院か」という冗談もでるくらい質素な部屋でした。
そこで2年前、JAFICAの副会長(当時)をされていた竹内様が宿泊された時に相談したところ
「JAFICAの会員で改装しましょう」ということで、昨年各部屋のインテリアコーディネートをしていただきました。
JAFICAの皆さんに、部屋というキャンバスをそれぞれのストーリーで彩っていただき、どの部屋もたいへん個性的に仕上がりました。本当に十人十色ですね。
改装後の部屋はお客さまから大変評判が良くて、予約の際にお部屋の指定をいただくこともしばしばありました。宿泊費が値上げできた部屋もあります。
バルセロナの他のペンションは以前のカサデバルサのように壁の色が白一色とシンプルなところが多いのです。改装後のカサデバルサほどバラエティーにあふれたペンションは他にはないと思います。

■前回を超えるインテリアコーディネートを目指して

オーナーからもお客さまからも絶賛をいただき、さらなる飛躍を目指して私達はバルセロナ入りしました。

バルセロナといえばサグラダファミリア

バルセロナといえばサグラダファミリアです。

前回参加したメンバーは今回は廊下とサロンを担当し、初参加のメンバーが各部屋を担当します。しかし、大変評判の良かった第一回目のインテリアコーディネートに手を入れることは、どこか申し訳ないという気持ちがありました。そんな私たちの気持ちを汲んでくださったのか、江口会長や松本佳津さん始め第一回メンバーの皆さんがこんなことをおっしゃってくれました。
「まるっきり変えてください。それぞれの個性を思う存分発揮してください。そしてオーナーさんが利益を取れる部屋にしてください!」
この言葉にお許しをいただいた様な気で、第二回のメンバーは積極的かつ精力的に作業に取り組めるようになりました。

■いざ、バルセロナのホームセンター街へ

バルセロナのホームセンター

バルセロナに到着してから2日目、私たちは改装のための材料を買い出しに、郊外のホームセンターとIKEAに向かいました。自分達で何でも作ってしまうDIYの文化が根ついているヨーロッパのホームセンターだけに、塗装類、設備部品、装飾品、何でもあります。
1日いても飽きないくらい広大な売り場でしたが、みなさん改装のためのアイテム選びで東奔西走していました。それぞれが日本から持ち込んできた物もありますが、さらに追加のアイテムをホームセンターとIKEAで補充しているようでした。商品の多さにワクワク楽しい時間を過ごさせてもらいました。

バルセロナのホームセンターでの買い物風景

実際の改装作業では、ペイントや壁紙張りなど普段は職人さんにお願いしていることを、自分でやらねばならず見様見真似で取り組みました。
各メンバーも、昔話の「鶴」のように部屋にこもって黙々と作業している人、バルセロナの観光も楽しみながら平行して作業している人、各人各様で改装作業にいそしんでいました。

カサデバルサ改装中の風景
そして、2日~5日後、どの部屋もステキなインテリアコーディネートが仕上がったのです。

■お部屋紹介

では、完成したお部屋を紹介いたします。

◆サロン・廊下 「自然住宅・弾」チーム・吉岡恭子氏 <香川>

サロン・廊下のビフォー・アフター
あふれていた物を断捨離して、サロンや廊下がスッキリとリノベーションされました。家具を白でペイントして統一させたのは流石です。

◆401号室 岡田広子氏・糸井弓鈴氏  <滋賀>

401号室 岡田弘子氏・糸井有里氏
グリーンを基調に観葉植物を上手に使った、爽やかな風が通るようなステキなお部屋です。壁パネル等日本から持ってきたものも多いそうです。

◆402号室 私、中山瑞穂が担当しました。 <東京>

402号室中山瑞穂氏
サグラダファミリアと桜をかけて日本の桜の季節を表現したいと思いました。打ち掛けの着物は1か月前に現地へ送っておきました。
壁には青空と桜をペンキで描き、壁に打ち掛けの着物を飾ります。3mの窓には金糸の帯を垂らして。お花見の桜模様のぼんぼりを3つベットヘッドと左壁に。ドアには前回使用の「番傘の暖簾」をカットして再利用。ベットカバーは日本から持っていったサテン布を手縫いして。

402号室は日本を象徴するような部屋に。

桜づくしの部屋となりました。

◆403号室 近藤英子氏親子 <神奈川>

403号室近藤英子氏
子供部屋をイメージしたという、ショッキングピンクとライトブルーの鮮やかなお部屋です。2人のお子さんもお手伝いして全壁を天井まで塗り上げました。

◆404号室 濱中恵理氏  <東京>

404号室 濱野理恵氏
赤を基調に、天井から下がる幾何学模様のカーテンがアクセントの洗練されたお部屋です。塗装作業は得意?でサラサラと壁を綺麗に塗り上げていました。

◆405号室 白石絵理氏親子  <新潟>

405号室 白石絵里氏親子
竹内さんに壁にサクラダファミリアの下絵をかいてもらい、その上から割ったタイルを貼り付け、サグラダファミリアを再現させた芸術的な部屋です。制作にはかなり時間をかけ親子で力を合わせた作品です。

◆406号室 加藤ひろみ氏  <名古屋>

406号室 加藤ひろみ氏
壁を黒に塗り、そこに百人一首を隅十字に貼った和モダンのシックなお部屋です。黒を基調にしたベットメイクや、机の上の照明・小物がとてもステキです。

◆407号室 大河原さおり氏  <神奈川>

407号室 大河原さおり氏
黒を基調に、正面の壁はクラシックな壁紙と黒の腰壁。ボイルとサテンの黒のカーテン。ダブルベッドには大きなクッションを綺麗に配置し、洗練されたラグジュアリーなお部屋です。

◆409号室  久保栄子氏・阪口洋子氏  <大阪>

409号室  久保栄子氏・坂口洋子氏
不思議の国のアリスをイメージしたお部屋には夢がいっぱいでエレガント!トランプやゆがんだ時計が何気なく置かれています。ベットカバーに使われているアラベスク模様パープルのボイルもステキです。

◆410号室  上村裕美子氏親子  <奈良>

410号室  上村裕美子氏親子
壁のオレンジの山とベットメイクのイエローが相まってエキゾチックなお部屋になりました。細かい蒔絵は上村氏の手描きです。ストーリーがあり「いにしえの奈良」を感じさせてくれます。

■第二回が終わって

第二回のIICBPが終わりオーナーの岡崎氏から下記のお言葉をいただきました。

【岡崎氏より】

カサデバルサオーナーの岡崎氏ご夫婦
今回は1回目以上に楽しませてもらいました。
1回目の時は壁紙を持ってこられた方が多かったのですが、壁が平らではないため、諦めて多くの方がペンキを使って壁をペイントで仕上げられました。
今年はペイント以外の手法として、タイルを割って壁にサグラダファミリアを作られた部屋、着物を飾られた部屋など、去年よりもさらにユニークな部屋になりました。
毎年、部屋が変わるのがもったいない気持ちもありますが、来年はどんな部屋になるのかという期待でワクワクしています。
また今回の改装を通して多くのいらないものを捨てることが出来ました。
「いつか使うかな」と思っているものでも結局蓄えておくだけなので、この機会に使わないものを思いっきり捨てることができ、おかげで気分も新しくなりました。
このような形で毎年イメージを一新できればと思っております。
JAFICAの皆さま、ありがとうございました。
カサデバルサ オーナー岡崎智徳、志保美

次回はまた、新しい方が各部屋を担当していくことになります。こうして、JAFICAのメンバーが海外のペンションをインテリアコーデネートする輪が広がっていくのです。
何より大切な事は三方良し。オーナーさんはいいお部屋ができて宿泊料金が上げられる。お客様はステキな部屋に泊まり満足していただける。JAFICAのメンバーは海外でのインテリアコーディネートにチャレンジしていける。三者みんながwin・winであることです。

JAFICAでは、今後バルセロナ以外にもこのような場面を海外展開していく、という話もあがっています。

最後に、表現の場としてペンション「カサデバルサ」をご提供してくださった岡崎様、きっかけを作ってくださった竹内様、道筋を作ってくれたJAFICA「IICBP」第一回メンバーの皆さま、2弾目リーダーを務めてくださった野中様、ご一緒した皆さま、本当にお世話になりました。このような機会をいただけた皆さまに感謝申し上げます。

JAFICA(日本フリーランスインテリアコーディネーター協会)公式サイト
http://www.jafica.org/

 

【著者紹介】
中山 瑞穂 株式会社メリーポピンズ代表取締役 インテリアのリフォーム・リノベーションに携わるほか、カーテンの製品企画・販売も手掛ける。 エレガントテイストのコーディネートが持ち味。主婦同士の日常会話から生まれたアイデア商品 「風呂用遮影カーテン」をはじめとするオリジナルカーテンの企画も行っている。中山 瑞穂
株式会社メリーポピンズ代表取締役
インテリアのリノベーションに携わり、現在、着物や帯で創る和のインテリアを提案中。
JAPANTEX2016では「帯のタペストリー」が特別賞・銅賞を受賞。
メガソフト3Dパース実践講座講師。

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