「照明で癒しの寝室をつくるには?!」~インテリアの仕事に役立つ照明ノウハウ~

照明ノウハウ連載 第7回 

こんにちは!大光電機 TACT住宅チーム
「吹抜けキャンディーズ」の古川です。
私たち吹抜けキャンディーズが12回にわたって、 照明を検討する上で「こんな時はどうするの?」と悩んでしまう疑問点についてアドバイスをさせていただいています。

今回は、こんな質問です。
「ホテルのようなくつろげる寝室にしたいんだけど、照明をいつも通りにしたら味気ない感じに。どうすればよい?!」

ホテルのようなくつろげる寝室

くつろぎの寝室空間を作るには、まさに照明計画がカギになります!
LDKのように上からまんべんなく明るくする計画ではホテルのような癒しの雰囲気は作れません。

■寝室には3つの低!!

寝室の照明計画ではこの3つの「低」を守りましょう!

1. 低照度

快適な睡眠の為には、就寝時に通常の居室よりも明るさを落とす必要があります。
JISの照度基準によれば、寝室の全般照明としては10lx~30lxと定義されています。

ドレッサーや書斎があるような寝室の場合、明るくしたいこともあると思います。
その場合、調光器やシーンコントローラーを組み合わせてお好みの明るさまで照度を落とすと良いです。

また、あまりご予算が無い時には段階的にダウンライトの明るさを100%→70%→1%
と落とせる段調もおススメです。調光器を使わずに、通常の壁スイッチのプルレス操作のみで明るさを落とすことができます。

調光器でお好みの明るさまで照度を調整

1%は常夜灯として、就寝時でもほんのり点灯していると暗闇にならず安心ですね。

2. 低色温度

人間は、夜になると「メロトニン」という脳内物質を出し、この働きで眠くなります。このメラトニンは、通常 朝日を浴びると分泌がストップし、その15時間後にまた分泌されるように設定されるのですが
昼白色のような高色温度で高照度の光を寝る前に浴びてしまうと、このメラトニンの分泌を抑制してしまい、睡眠の障害になることが分かってます。
電球色の場合、メラトニンの分泌に影響が見られないので寝室は電球色が基本!

おススメは、電球色(2700K)より更に色温度を下げられる温調タイプです。

電球色より色温度を下げられる温調タイプがおすすめ

通常のLEDは調光しても色温度は変わらず、明るさだけが落ちます。
従来光源である白熱灯は、調光すると夕陽のようなオレンジ色に変化していました。

温調タイプなら、白熱灯と同じように 明るさが下がると同時にオレンジ色を増していくんです。

温調タイプなら明るさが下がると同時にオレンジ色を増していく

この夕陽のような色味は、心に落ち着きを与え、くつろぎ、癒しなどをもたらします。

3. 低重心

これは少し高度なテクニックになります。
低重心とは、つまり「光」の高さを低い位置まで下げること、です。
目線より低い位置の光に、人は安らぎを覚えます。
地平線に沈む夕日や、暖炉の火、テーブルの上のキャンドルの火、これらは全て低照度、低色温度、低重心のあかりなのです。
サイドテーブルのペンダントやブラケットの取り付け位置を通常より下に下げる、
また 狭角のダウンライトで光だまりを床面に落とすのも効果的です。

狭角のダウンライトで光だまりを床面に落とす

以上の1~3の低に加えて、更に上質な寝室空間にするには「まぶしさ」にも配慮したいところ。

まず、眩しさを完全に抑えた「グレアレスダウンライト」

眩しさを完全に抑えた「グレアレスダウンライト」

光源が奥深くにあり、ミラーの反射板が光をすべて反射するので、器具の存在感を無くし光だけが出てくるように見えます。ホテルでも良く使用されているダウンライトです。

ミラーの反射板が、白いクロスに浮いてしまうのが気になる、という方は反射板が白く塗られた白コーンタイプもおススメです。

反射板が白く塗られた白コーンタイプもおススメ

また、建築の中に完全に光源を隠した「建築化照明」を活用することで
完全にまぶしさの無い寝室空間を作ることができます。

「建築化照明」を活用する

間接照明も、納め方によってはベッドに寝そべった時に光源が丸見えになってしまう可能性もあります。
せっかくお金を掛けて行う間接照明が、寝室に不快なまぶしさをもたらすことのないよう、光源の向き、発光面の位置などを工夫しましょう。

いかがでしたでしょうか?
均一的な明るさを優先して求められるLDKより、照明提案の幅がぐんと広がるのが寝室空間です。
是非、インテリアと照明計画を工夫して、ホテルのような癒しの寝室を作ってくださいね。

次回は、「階段の照明計画のポイント」について解説いたします!
お楽しみに~!!

インテリアの仕事に役立つ照明ノウハウ 連載目次
第1回:「LDKに最適な明るさとは?」
第2回:「ダイニングキッチンでの照明計画のポイントとは?」
第3回:「くつろぎのリビングを作るには?」
第4回:「吹抜けのあるLDKを照明計画するときのポイントは?」
第5回:「吹抜けのあるLDK~傾斜天井の考え方とは?」
第6回:「玄関をステキに見せるアイデア」
第7回:「癒しの寝室をつくるには?!」(このページです)
第8回:「階段の照明計画のポイントとは?」
第9回:「洗面室とトイレに適した照明計画とは?」
第10回:「庭の魅力を照明で引き出す! 内と外を繋ぐ庭の光の作り方」
第11回:「ホテルライクな空間にしたい照明の考え方とは?」

ページ上部へ戻る