インテリアの仕事に役立つ照明ノウハウ~「吹抜けのあるLDKその2 傾斜天井の考え方とは?」~

吹き抜けキャンディーズ第五回

こんにちは!大光電機 TACT住宅チーム「吹抜けキャンディーズ」の田中です。私たち吹抜けキャンディーズが12回にわたって、照明を検討する上で「こんな時はどうするの?」と悩んでしまう疑問点についてアドバイスをさせていただいています。

さて5回目は、「吹抜けのあるLDK2~傾斜天井の考え方とは?」です。

傾斜天井に照明器具を配灯する場合、問題となるのが設置場所と取付高さです。場所によって変化する傾斜天井の高さがどれくらいなのかを注意してみましょう。

POINT1【傾斜天井の高さを把握する】

①ダウンライトは取付高に注意

間口3640mm・CH2400mm・3寸勾配の傾斜天井の空間で、ダウンライトを天井の中心に配灯した場合と、高天井側に配灯した場合の、取付高さの確認をしてみましょう。
天井高さが変化する傾斜天井は、ダウンライトの設置場所によって地明かりと明るさ感が変化します。おなじ空間でも設置場所によって、床面照度と壁面の光の反射がどう変化するのか、こちらも合わせて理解しておきましょう。

取り付け高さ約3000mm         取り付け高さ約3500mm

ダウンライトは取付高に注意

DDL6123<壁面>
(天井の中心にダウンライトを配置の場合・左図)
上部に光が届きにくく、明るさ感は少ない
(高天側にダウンライトを配置の場合・右図)
上部から明るく効果的な「明るさ感」が生まれ、空間の高さも強調
<床面>
(天井の中心にダウンライトを配置の場合・左図)
明るさは均一
(高天側にダウンライトを配置の場合・右図)
明るさに偏りが発生

 

~ここでの配灯ポイント~
並べ方は「1列」で「集中」が美しい
ダウンライトを設置する場合、分散配灯では取付高さが違うため、天井の印象がバラバラになってしまいます。そこで、「1列」の線をなるように集中配灯で設置すると天井面が整理されます。

並べ方は「1列」で「集中」が美しい

POINT2【ブラケットは取付位置に注意する】

①壁の残り方をイメージする!

傾斜天井の空間は各面で壁の形状が異なるので、ブラケットを取り付ける際には注意が必要です。平面図から展開図をイメージして壁の残り方をしっかりと考えましょう。(赤い点線で囲った部分は器具が取り付く範囲)

壁の残り方をイメージする

そこで、、、、

傾斜空間に器具を取り付ける時の解決方法!

A.窮屈な壁では、光も器具も窮屈にしないように。
→どうしても器具を取り付けるなら、コンパクトな不透明スポットライトで壁や建具に光をかけないようにしましょう。

窮屈な壁では、光も器具も窮屈にしないように。

B.器具の配光に注意し、窓に光をかけない。
→面積にゆとりがあり、器具を配置しやすい壁です。建具を照らしてしまわないよう上下配光や下面配光は避けましょう。

器具の配光に注意し、窓に光をかけない。

C.空間の芯と、壁の芯を見極める。
→建具を除いた壁なら器具もバランス良く納まり配光も美しい。壁の中で器具を美しく納めましょう。

空間の芯と、壁の芯を見極める。

②ブラケットの取付高で明るさ感が異なる。

傾斜空間では、低い側と高い側の壁、どちらにブラケットを設置するべきか。それぞれの特徴があり、どちらがベストとは言い切れません。空間をどう演出したいかを規準にしつつ壁の残り方などを考慮して選択しましょう。

ブラケットの取付高で明るさ感が異なる。

<壁面・天井面>
(高い側の壁にブラケットを配置の場合・左図)
天井面と壁面上部を照らすことができるので空間全体の「明るさ感」を得やすい
<天井面>
(低い側の壁にブラケットを配置の場合・右図)
傾斜天井に沿った光のグラデーションとなるが、器具と天井の距離が近く光が伸びにくい。

 

 

~ここでの配灯ポイント~
空間の目的にあわせて配光を切り替える
傾斜天井の高い側の壁にブラケットを取り付けて空間全体に明るさ感を確保しつつ、シンプルな照明計画で傾斜空間を演出。さらに3つの配光切替が可能な為、部屋での過ごし方にあわせたあかりのシーンを演出できます。

空間の目的にあわせて配光を切り替える

それでは、実際にLDKにおける照明計画をみてみましょう!

POINT3【傾斜天井に配慮した照明計画】

Good.1ユニバーサル機能で照明の狙いを定める

照明の自由度が制限される傾斜天井では、光の照射方向を調整できるユニバーサルタイプのダウンライトが役立ちます。地明かり目的と明るさ感目的、それぞれの照明器器具の目的を明確にして、照明計画しましょう。

ユニバーサル機能で照明の狙いを定める

ユニバーサル機能照明器具配置図

ユニバーサル機能照明器具1

ユニバーサル機能照明器具2

Good.2ペンダントで傾斜天井の演出と地明かりを確保

器具の左右でコード長さが変えられるハイパワーペンダントを利用すれば傾斜天井でも簡単に地明かりと明るさ感を確保できます。上配光で傾斜天井を照射し天井高さを強調。1階天井と灯具の下端を揃え、光の位置と明るさを1層空間と揃えます。

ペンダントで傾斜天井の演出と地明かりを確保

ペンダントで傾斜天井の演出と地明かりを確保配置図

傾斜天井の演出と地明かりを確保する照明器具

いかがでしょうか。傾斜天井の吹抜けにおいても、生活に必要な作業照度である「地明かり」と心理的な快適さを得るために必要な「明るさ感」を目的とした器具、それぞれの役割を明確にしながら計画することが大事です。ぜひ美しい吹抜け照明計画を行って下さいね。
次回は、玄関・ホールの照明計画について解説いたします!
お楽しみに~!

 

インテリアの仕事に役立つ照明ノウハウ 連載目次
第1回:「LDKに最適な明るさとは?」
第2回:「ダイニングキッチンでの照明計画のポイントとは?」
第3回:「くつろぎのリビングを作るには?」
第4回:「吹抜けのあるLDKを照明計画するときのポイントは?」
第5回:「吹抜けのあるLDK~傾斜天井の考え方とは?」(このページです)

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