
【基本情報】 バレルチェア デザイナー:フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright) 1904年/アメリカ 【デザインの背景】 この椅子はフランク・ロイド・ライト(1867~1959)によってD・マーティン邸のためにデザインされたアームチェアをカッシーナ(Cassina)社が復刻したものです。樽(Barrel)のような形から「バレルチェア」と呼ばれています。 フランク・ロイド・ライトは20世紀を代表する世界的建築家の一人でル・コルビジェ、ミース・ファン・デル・ローエとともに「近代建築の三大巨匠」と呼ばれ、生涯800以上もの建築設計をしています。日本でも帝国ホテルや自由学園、ヨドコウ迎賓館(旧山邑邸)、電通八星苑(旧林愛作邸/非公開)、帝国ホテル別館(取り壊し)福原有信邸(関東大震災により倒壊)などが建築されています。また、ライトはこの時代の多くの建築家がそうであったように、プロジェクトのたびに家具やテキスタイル、照明器具、食器などまでトータルデザインしており、帝国ホテルでは六角形をモチーフとした椅子をデザインしています。 |
【現在の状況】 1986年にカッシーナ(Cassina)社によって復刻されている。 |
【インテリアデザインと椅子】
クラシックなデザインが美しいバレルチェアはアール・ヌーヴォー様式やアール・デコ様式の建築空間はもちろんのこと、ガラスやクロームのシンプルモダンデザインの空間にアクセントとして置いてもよく調和します。しかし、せっかく木目がとても美しいバレルチェアですから、色調を押さえた空間でその木の美しさを強調した使い方も楽しいものです。