クライアントの「困った」を解決するインテリアコーディネーターでありたい

吉岡恭子さん

【インテリアデザイン プピラ 吉岡恭子さん】

国立大学の教育学部を卒業し、普通であれば学校の先生になるのが順当なところを、地元香川県の企業に一般事務職として就職。その後、数度転職しますがいずれも事務職で、教育関係でも、インテリア関係でもない仕事で吉岡さんは20代を過ごしました。

「いわゆる地方の『旧家』に生まれて、親からは『公務員になれ』と言われて育ちました。大学も国立しかだめ、と言われていたので特別な思いもなく地元の国立大学の教育学部に進学したんです。なので無駄に小学校の教員免許を持ってたりするんですよ(笑)」

大学までは親の敷いたレールをたどってきたものの、学校の先生や公務員には興味を持てず、かといって特別やりたい仕事もなかった吉岡さんは、『土日が休みで、5時に仕事が終わって、まぁまぁの給料がもらえればいいな』というぐらいの気持ちで就職したとのこと。その後の転職も、たまたま声がかかったというような、いわば「流れ」に乗ったような形でした。

その後、結婚・出産を機に専業主婦をしばらく続けた吉岡さんですが、生まれた娘さんと自分を重ね合わせた時、『この子が大きくなった時、カッコいいお母さんでありたい』と思ったそうです。そしてそれは、颯爽と仕事をする女性だったのです。

「この時初めて、自分のやりたい仕事について考えました。以前のようになんとなく働いた事務職ではなくて、本当にやりたかったことはなんだろうか、と。」

そんな吉岡さんの心に浮かんだのが住宅を考える仕事です。

「生まれた家がサザエさんの家のような古いタイプだったので、新興住宅地に住む同級生の洋風の家にすごく憧れたんですね。階段があって、自分の部屋があって、廊下があって…。自分の家とは全く違う作りの家がとても羨ましかったんです。新聞折り込みの不動産チラシの間取り図を見ては、理想の家を妄想していたことを思い出して、住宅に関わる仕事がしたい、と気持ちが定まりました。」

当時を語る吉岡恭子さん

文系大学出身で一般事務職しか経験のない自分が今から取れる住宅系の資格、ということでインテリアコーディネーター資格を独学で取得。就職情報誌などでインテリアコーディネーターの募集をしているハウスメーカーや工務店に応募しますが、いずれも採用にはいたりませんでした。

「その当時は、インテリアコーディネーターという専門職より『一般事務兼営業補助』みたいな人を探していた感じで、双方の思いに落差があったんですね。」

しかし、今回もまた「流れ」が訪れます。入会したばかりの香川インテリアコーディネーター協会で先輩インテリアコーディネーターから『インテリアコーディネーターを募集している会社があるから応募してみたら』と紹介されたのです。

「その会社が、独立するまで6年間お世話になったインテリアデザイン事務所です。右も左も分からなかった私をゼロから厳しく鍛え上げてくれた社長には、とても感謝しています。当時は怒られてばかりで泣いてばかりの日々でしたが(笑)」

自分が心からやりたいと思った仕事に就いた吉岡さんは、水を得た魚のように全力で仕事に取り組みました。

当時手がけたインテリアコーディネートの事例

【当時手がけたインテリアコーディネートの一例】

 

当時手がけたインテリアコーディネートのプレゼンボード

【当時手がけたインテリアコーディネートのプレゼンボード】

 

マンションのモデルルームのインテリアコーディネイトを中心に様々な住宅のコーディネートに携わりましたが、帰宅が深夜に及んだり、出張で家を空けることも少なくはありませんでした。そんなとき、再び転機が訪れたのはやはり娘さんがきっかけでした。

「私が会社に行っている間はずっと私の母が面倒を見てくれていたんですが、娘が小学校3年になったころ、ことある毎に『お母さんでないと厭だ』というようになって。それで6年間も娘とちゃんと向き合ってこなかったことに思いいたって、もっと一緒にいる時間が作れるようにフリーランスになることを決めました。」

独立するにあたっては、特に不安などはなく、『まあ、いいか』という軽い気持ちでフリーランスになったという吉岡さん。実際、独立直後から「この件はぜひ吉岡さんに」という仕事がやってきました。
もともと人に会うことに物おじしない性格で、無理難題を言うクライアントとの商談も苦にせず引き受けてきた吉岡さんには、取引先から高い信頼が寄せられていたのです。

「どんなお客様もなんらかの「困った」を抱えていらっしゃるんです。それを解決することで、満足いただけるご提案ができると思います。」

どうすればよいかわからずに「困っている」お客様、急いでいるのになかなか話が進まずに「困っている」お客様、あるいはお客様にせっつかれて「困っている」営業担当者など、いろんな「困った」にスピーディかつ的確に対応する吉岡さんですから、自然に仕事の依頼が集まってくるのです。

フリーランスインテリアコーディネーターとして、充実した日々を送っている吉岡さんの今後の目標は、暮らしにアートを取り入れたリノベーション。

アートを取り入れたインテリアコーディネートの事例

【アートを取り入れたインテリアコーディネートの事例】

アートを取り入れたインテリアコーディネートの事例

【アートを取り入れたインテリアコーディネートの事例】

「その第一歩として2016年にアートライフスタイリストの資格を取得しました。かつて日本の住宅には、掛け軸や書などの「アート」が暮らしに溶け込んでいましたが、現代では「アート」というと構えてしまって敷居の高いものと感じてしまう方が少なくありません。また地方には、住む人がいなくなったまま放置された空き家が山程あります。現に私の思い出深い実家も、かつて私が憧れた幼馴染の新興住宅もそのうちの一つです。私はいつの間にか人々の生活から消えつつあるアートと、今は眠っている空き家を繋げたいのです。もっと気軽にアートに親しめる暮らしを取り入れつつ、古いものを活かすリノベーションを実現していきたい。その為にまた今年も新たな資格に挑戦しようと思っています。昔は勉強は好きじゃなかったのですが、結構好きなんだなって事に最近気付きました(笑)」

と新たな目標に意欲を燃やしている吉岡さんです。

(インタビュー:西脇 功)

吉岡さんはJAFICAのメンバーとしても活躍中で、第一回のバルセロナインテリアペンションコーディネートプロジェクトにも参加されています。
その時の様子はこちらの記事をご覧ください。

JAFICAバルセロナインテリアペンションコーディネート
http://success-interior.jp/matsumotokazu04/

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