音だまりという空間演出【第3回】

例えば、ひとつは壁際のフロアスタンド、ひとつはカウンターのテーブルランプ、降ってくる音はペンダントから。空間の中の様々な場所にあるスピーカーから音を出し、わざと均等ではない音空間を作る。
ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社のLED電球スピーカーから始まった”音だまり”プロジェクトを全3回でレポートする。

第1回
ソニーモバイルコミュニケーションズ LED電球スピーカー
LSPX-101E26
第2回
大光電機 専用灯具
VOCEシリーズ
第3回
音だまりという空間演出

さて最終回は、ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社と、さまざまなプランドや施設の空間音楽をプロデュースする株式会社マスターマインドプロダクションが提案する、光と音を使った新しい空間演出の話をしよう。

取材に訪れたソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社(以下、ソニーモバイル)の会議室、「大光電機さまのイベントのときと同じようにこの部屋にも4つ製品を用意していますので、順番に音を出していきますね」とソニーモバイル・小池氏がポータブルプレーヤーでひとつずつ音を流していく。4つの電球スピーカーからは、それぞれ音が流れ始める。不思議なことに、音が加わるたびに空間に奥行きが出てくる。

「実はこの取組は、様々なサウンドプロデュースを手掛けてきた株式会社マスターマインドプロダクション様(以下MMP 様)に空間演出のご相談をしたことから始まりました。LED 電球スピーカーが照明器具さえ取り付けられればどこにでも音源を置くことができるという特徴を、うまく捉えてプラン二ングしていただいたのです。この心地良い奥行き感は、空間に自由に設置できるLED 電球スピーカーと、それに合わせて設計されたMMP 様のオリジナルサウンドがあってこそ実現できています。

電球スピーカーを使うので、スピーカーの位置や高さを変えれば音場空間は変わりますし、聴く人のいる場所によっても感じ方が変わると思います。これ、実は自然の中の音の特徴をそなえているんですね。
僕たちは、均一な音のする空間ではなく、わざと”場所ごとに変化する音風景”をデザインすることで、空間の中に人それぞれのお気に入りの場所を作るお手伝いをしたいと思っています。」
心地よい音がするソニーモバイルの会議室で、小池氏が話を続ける。

カフェやラウンジには音楽が流れているが、通常は1つの音源が空間内の複数のスピーカーから均等に流れている。一方、小池氏のいう新しい試みはスピーカーの位置を変えることでわざと音の偏りを作るというもの。
今いるこの会議室でも、自分の気に入った音がある人はそのスピーカーの近くにいればいいし、窓辺が好きな人はその近くをお気に入りの場所にすればいい。けれど聞こえてくるのは、4つのスピーカーが奏でるハーモニー。緻密なサウンドプロデュースこそがこの心地よさをデザインしている。それはやはり音と光が奏でる新しい空間演出の提案なのだ。

 

あるデザイナーに「10個同じ音で鳴らせますか?音が混ざるのはまずいんじゃないでしょうか?」といわれたときに、これは電球スピーカーの特徴を生かすためには越えなければいないハードルだと思ったという。そこで小池氏は、軽井沢のあるレストランに協力してもらい、テーブルごとに客自身が選んだ音楽を流すというおもてなしを試みたそうだ。他のテーブルの音楽も聞こえてくるが、それは他のテーブルからの話し声と混ざった効果音になり、客たちは自分たちの選んだ音楽が流れていることを自然な形で楽しんでくれたという。

「その日のお料理、一緒に食事をした人たち、その日の会話を、自分達が選んだ音楽を聴いたときに思い出す。音をそんな時間と空間を演出する大切な要素の一つにしていきたい。」と、小池氏。

 

例えば、海のそばのリゾート施設なら、波音にどんな音を重ねて空間を演出するのがいいのかを考えてスピーカーを設置し、時間や季節に合わせた音源をチョイスする。窓の外の景色を取り込むことを借景というなら、こちらは借音とでもいうのだろうか。季節に合わせてファブリックスや花を変えるのを空間演出というならば、このプロジェクトも間違いなく空間演出、音は最も身近なインテリア要素といってもよいのではないか、そんなことをお話を伺いながら思った。

 

ソニーモバイル・小池氏「音の広がりの話をすると物理の方向へ行ってしまいがちですが、アートに寄せていきたいと思っています。」

「今までの音環境というのは、空間全体が均等な音になるように設計されてきました。それは今までのスピーカーでは音をうまくインテリアの中に溶け込ませられなかった、ということなんです。それでは空間の中に”お気に入りの音のする場所”というのは創れませんよね。
住宅照明がシーリングライト1灯から間接照明や多灯照明となりインテリアのエレメントになったように、施主が好きな場所にスピーカーを置いて、自分の心地よい音空間を作るような世の中にしていきたいと思っています。」

 

音を灯し 光を聴く。
インテリアのエッセンスに、”音と光のたまり”が加わり、より心地よい空間が作られることを期待したい。

第1回
ソニーモバイルコミュニケーションズ LED電球スピーカー
LSPX-101E26
第2回
大光電機 専用灯具
VOCEシリーズ
第3回
音だまりという空間演出

関連リンク:
▼LED電球スピーカーLSPX-101E26、IoTサービスへのお問い合わせ窓口
https://www.sonymobile.biz/contact/(ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社 IoTビジネスグループ)
(小池氏と”音だまり”について語り合いたいという方もこちらからどうぞ)

▼大光電機・VOCE(灯具)
https://akari-premium.com/premium/class_s/voce/

▼大光電機・技術研究所(安東氏のブログ記事)
http://www2.lighting-daiko.co.jp/tact/report/no10.html

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