これだけは覚えたい!デジカメ撮影の基本操作

インテリアコーディネーター流写真撮影テクニックタイトル

【インテリアコーディネーター流写真撮影テクニック:第一回】知識やセンスを駆使したインテリアコーディネートを、的確にクライアントに伝えることもインテリアコーディネーターの重要なスキルの一つ。そして伝達の手段として非常に有効なのが「写真」です。今回は、写真撮影の基本をインテリアコーディネーターの土谷尚子さんに解説していただきます。

 

インテリアコーディネーターの土谷尚子です。
私がデジタル一眼レフカメラを購入したのは、2010年3月のことです。ある大きな企画が終わり、なんだかぽっかり心に穴が開いたようになってしまい、気持ちを立て直すために、写真テクニックを学ぶ講座に通い始めることになったのがきっかけです。今となっては、デジタルカメラはなくてはならないツールになりましたが、当時はわけもわからないまま、オートで撮影するだけでした。でも、少しずつ試していくことで、写真撮影がどんどん楽しくなってきたのです。お仕事にも活用できる写真撮影を、ぜひみなさんにも気軽に楽しんでいただきたいと思っています。

インテリアコーディネーターとして、身に付けなくてはいけない知識やテクニック、センスはたくさんありますが、その知識やセンスをクライアントに的確に伝えることはさらに大切なことです。そして、伝える媒体を問わず必要になる素材が「写真」なのです。もちろんプロに撮影してもらうこともあると思いますが、インテリアコーディネーター自身で、レベルの高い写真撮影ができれば、スピード感を持って伝えられます。

このコラムでは、インテリアコーディネーターの仕事の成功に欠かせないインテリアコーディネーター流写真撮影テクニックをお伝えします。

■デジタルカメラの選び方

デジタルカメラといっても、さまざまなものがあります。最近ではよく使うようになったスマートフォンなどのカメラ、コンパクトデジタルカメラ、ミラーレスカメラ、デジタル一眼レフカメラです。

まずスマートフォンカメラですが、今は性能がとてもよくなっており、かなり高画質のものが撮影できます。私自身もとてもよく使っています。これさえあればなんとかなるというような感じです。持ち歩くのは簡単ですが、やや広角なレンズが付いているので、撮影にちょっとした工夫が必要です。

次に、コンパクトデジタルカメラ。最大に良さはそのサイズ。小さくて持ち運びがとても便利です。性能については格段にアップしており、撮影に関係する各種設定もできますので、お持ちのコンパクトデジタルカメラでも各種設定を使えばかなりいい写真を撮影することができます。

そして、ミラーレスカメラです。これは、デジタル一眼レフカメラに引けを取らない写真撮影ができます。メリットはレンズを交換できること。広角レンズをつけることができますので、狭いところでの撮影も可能です。持ち歩きもしやすいサイズですので、旅行の時なども便利ですね。

最後に、デジタル一眼レフカメラです。デジイチと省略して呼ぶことも多いです。女性でも使いやすいサイズのものからプロ仕様の大きなものまで幅広いラインナップがあります。レンズを交換でき、高画質の撮影ができるところがメリットですが、大きくて重いのが難点。持ち歩くのが億劫になってしまうこともあります。

私のデジタルカメラ

2013年11月にスマートフォンと一眼レフを買い替えました。

私はというと、スマートフォンカメラデジタル一眼レフカメラの2台を使っています。スマートフォンはいつも持ち歩きますので、いつでも撮影できる便利ツール。しかも、SNSへの投稿もしやすいのでよく使います。機種は、SonyのXperiaSOL23です。デジタル一眼レフカメラは、CANON EOS KISS X7です。レンズは、18-55mm標準ズームレンズと55-250mm望遠ズームレンズを持っていますが、インテリア撮影で使うのは標準ズームレンズです。あえて購入しやすいカメラとレンズを使うことで、誰でもやってみることができるということをお伝えできればと思っています。
基本的にコンパクトデジタルカメラでもミラーレスカメラでも設定できますので、まずは、お持ちのカメラでできることから始めてみることが大切だと思います。形から入りたいという方は、デジタル一眼レフカメラがおすすめです。

■オートで撮影してみる

いつも使っているカメラだとしても、初心に戻った気持ちで、まずは、オートの設定のまま、部屋の撮影を一枚してみましょう。撮影してみてどうでしたか?「思い通りに撮れた!」、「思っているのとなんか違う」、「なぜこんな感じなのだろう」など、いろんな感想があると思います。

インテリア撮影で最も大切なことは、水平と垂直を意識するということです。実は、これができていなくて損をしている方が多いのが現状です。インテリア、建物の外観を撮影するときのもっとも重要なポイントは、水平と垂直を意識するということ。これだけでも、一気に写真のクオリティが変化します。撮影するときには、壁やドア、窓枠などの縦のラインを垂直に撮影します。ちょっとした撮影で、斜めに撮影されたりする方がいますが、インテリアを主にして伝えるために撮影するのであれば、斜めの撮影はおすすめしません。

水平・垂直を意識することが大事

左:水平垂直を意識して撮影               右:ななめに撮影。椅子がこけてしまいそうな印象

照明器具による違い

右:照明をつけずに撮影。自然な色あい。       左:照明をつけて撮影。赤みがかっています。

次に大切なのが、色です。光源によって、画像の色味が変わってしまいます。色はインテリアの中でも重要な要素ですので、大切にしたいですね。色味が変わってしまうのを回避するためには、まずは自然光で撮影することです。できるだけ照明器具を使用せず、フラッシュも使用せず撮影します。日中に、照明を消して撮影してみてください。そうするとかなり自然な色を表現できるようになります。
オートで撮影するときでも、水平と垂直を意識し、自然光で撮影することで、良い写真が撮れるようになります。私の場合は、オートで撮影することはほとんどありませんが、旅行先や見学先などであまり撮影時間がない場合にオートで撮影することがあります。

■Aモードでの撮影

オートでもきれいに撮れますが、さらに撮影モードを変えて撮っていきましょう。私のおすすめのモードは、Aモード(カメラメーカーによってはAvモード)です。このモードにするとさまざまな設定を変更することができます。ここで、お使いのカメラの取扱説明書を出してみてください。後ろについている索引から、撮影モードのところを参照してみるとAモードの設定方法を見ることができますので、やってみましょう。デジタル一眼レフカメラやミラーレスカメラの場合は、ダイヤルで設定できます。コンパクトデジタルカメラの場合は、メニューなどから選ぶことができます。

AVモード

一眼レフやミラーレスではダイヤルなどで各種モードを設定できます。

Aモードで撮影する場合に覚えておきたい設定があります。それは、F値(絞り)、ISO感度、ホワイトバランス、露出です。なんだか難しくてこの辺で嫌になってしまう方がいるかもしれませんが、難しいことは書かずにわかりやすく説明していきますので、最低限、この4つの機能を覚えましょう。オートで撮影するとこれらの機能はカメラが勝手に設定してしまいます。そうすると、思った通りの撮影ができなくなってしまいます。カメラの設定を変えるということは、「こんな風に撮影するぞ」と決めて自分の思いを表現することなのです。ここが大事なところです!

Avモードで撮影する場合、機能を設定することができます。

Avモードでは、各種設定を変更できます。

では、それぞれの機能を取扱説明書を確認しながら見ていきましょう。

まず、F値(絞り)です。F値が小さい数字だと背景のボケ感が強く出ます。逆にF値が大きい数字だと背景まではっきりと写ります。ふんわり撮りたいときはF値の数字を小さく、はっきり撮りたいときはF値の数字を大きくします。

緑の枠で囲んでいるのがF値です。

緑の枠で囲んでいるのがF値です。

F値4.5で撮影。背景がボケています。

F値4.5で撮影。背景がボケています。

F値29で撮影。背景がはっきり写っています。

F値29で撮影。背景がはっきり写っています。

次に、ISO(アイソ、アイエスオー、イソとも)です。ISOは、400か800に設定しておきましょう。大きいサイズの画像が必要な場合(例:A3サイズに印刷)は数字を小さくします。被写体が暗くて手ぶれする場合は数字を大きくします。但し数字が大きくなると画質は粗くなります。

緑の枠で囲んでいるのがISO値です。

緑の枠で囲んでいるのがISO値です。

そして、ホワイトバランス。ホワイトバランスは、光源と色に関わる部分です。光源に合わせて設定しますが、自然光で撮影する場合は、太陽光マークか曇りマーク、もしくはオートを使ってもいいと思います。撮影する環境やカメラの機種によっても差があり、さまざまな光源に対応していますので、ご自身でいろいろと試して撮影してみてください。

緑の枠で囲んでいるのがホワイトバランスです。写真ではオートホワイトバランスを示しています。

緑の枠で囲んでいるのがホワイトバランスです。写真ではオートホワイトバランスを示しています。

 

左:WBオート。一番自然な色で撮影できています。 右:WB太陽光。少し青みに寄っています

左:WBオート。一番自然な色で撮影できています。  右:WB太陽光。作例の場合、少し青みに寄っています。

最後に、露出です。露出は補正をかけることで画像を明るくしたり暗くしたりすることができます。露出補正をプラスにすると明るく撮影できます。逆にマイナスにすると暗く撮影できます。ここでポイント!黒っぽいインテリアの場合は明るく写ってしまいますので、露出補正をマイナス側にします。ちょっと逆なのではと思われるかもしれませんが、覚えておくといいですよ。露出は、まずなにも変えずに撮影してみてから、もう少し明るい方がいいなと思うときにはプラス側に、もう少し暗めでいいかなと思うときにはマイナス側にと、撮影しながら調整してくといいと思います。

緑の枠で囲んでいるのが露出補正の値です。

緑の枠で囲んでいるのが露出補正の値です。

露出補正なし。少し暗く感じます。

露出補正なし。少し暗く感じます。

露出補正+1.3。ちょうど良い明るさ。

露出補正+1.3。ちょうど良い明るさ。

★8853:露出補正-1.3。かなり暗く感じます。

露出補正-1.3。かなり暗く感じます。

設定がいろいろとあって覚えるのが大変と思われた方もいるかもしれませんが、上記の4つさえ押さえれば大丈夫ですので、ぜひしっかり覚えて使ってみてください。

写真は、撮れば撮るほど上達すると思いますので、たくさん撮影することが上達への近道です。

 

今回は、カメラの選び方、Aモードの使い方をご紹介しました。
次回は、撮影の基本をご紹介いたします。

土谷尚子さんのインテリア写真講座、すべての記事はこちらでご覧いただけます。
http://success-interior.jp/tag/インテリア写真撮影講座/

 

 

土谷尚子プロフィール写真

著者プロフィール
土谷尚子
インテリアプランナー、インテリアコーディネーター マンションリフォームマネージャー、カラーコーディネーター 主婦の友社「ナチュラルな暮らしのヒント」他、 雑誌の執筆やインテリア監修。 スタイリング撮影などプランニング力・マネージメント力・情報収集力を活かしたライフスタイルコンサルタントとして、活動中。
ブログ:http://ameblo.jp/life-naturally/

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