親ネコに子ネコが寄り添う姿をモチーフにしたテーブルランプ「COPYCAT」(コピーキャット)

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1962年設立の住宅・建築照明を提供するイタリアの照明メーカー「FLOS」。デザイナーとのコラボレーション製品が人気のFLOSから、2016年1月マイケル・アナスタシアデス氏がデザインしたテーブルランプ「COPYCAT」が発表されました。
さっそく2つの球体から構成されるこの新製品について、日本フロス株式会社の稲葉一也さんにお話をうかがってきました。

― COPYCATというネーミングについて教えてください。

子ネコが親ネコにひっついて親のまねをする、というのが全体コンセプトです。”親”である大きいほうの発光部分はガラスで、”子”の金属の部分は無垢のアルミ材を機械加工で削り出したものです。
無垢で球体を削りだすとロスはいっぱい出ますが、そこはデザイナーがこだわったところですね。

発光部分は直径が30cm、転がらないように一部カットしてあるので高さは29.8cmでこの1サイズのみですが、無垢のアルミ部分は、24金、カッパー、ブラックニッケル、アルミのポリッシュの4色があります。

― マイケル・アナスタシアデス氏は猫がお好きなんでしょうか?

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お話をうかがった日本フロス社・稲葉さん。 「COPYCAT」以外の製品についても丁寧にお話を聞かせてくださいました。ありがとうございました。

そういう話は聞いてないですね。(笑)
デザイナーのマイケル・アナスタシアデスは、「子どもは全世界を通じて一番大切なもの、宝物であるということを考えていて、その宝物を高価な無垢の削り出し材で表す、それによって子どもの大切さを表現した」と言っていました。

ターゲットの年齢としては30代から50代、デザインだけでなく商品の構造や素材、使用されている技術などに興味を持っていただいている方や、ちょっとアッパークラスに属する方になるかなと思っています。

― ガラスの部分が本当にまんべんなくきれいに光っていますね。どのような仕組みになっているのですか?

発光部分のどこにも影を出さないようにするために、金属の本体側を少し工作機械でくり抜いて、そこに薄膜のLEDを貼っています。
本来ならLEDの特性上、360度光がいきわたらないんですが、デザイナーとしては、ムラなく、まんべんなく光らせたいということで、ガラスの内側に釣鐘状のディフューザーを入れて、LEDの光を拡散しています。これで全体をまんべんなく光らせることに成功しました。

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左:ガラスの球体側に釣鐘状のディフューザーを埋め込みLEDの光を拡散している。 右:無垢のアルミを切り出した球体を繰り抜いて薄膜のLEDを内蔵。

COPYCATに採用しているCOB(チップ オン ボード)式LEDは、非常に薄くてデザイン的にも影が出ない構造になっているので、デザイン照明に使われていることが多いものです。とても薄いので照明のデザインをより洗練されたものにするのと同時に、光の色温度や演色性もいいという特性があります。ただ、他のLED基板と比べると非常にコストが高いのが難点ですね。

定格ワット数は16ワット、明るさは1380ルーメンで、白熱球のほぼ100Wに相当します。

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COPYCATのために特別に用意されたデザイン性の高い調光スイッチ。コードも極力細くというデザイナーのこだわりで直径4mmのものを採用している。

― LEDということは調光も可能でしょうか?どうやってするのでしょう?

こちらの調光スイッチで連続調光が可能です。ソフトディミングという技術を使っていて、短い時間押すとON/OFFします。長押しするとじわーっと明るくなって、一旦離してもう一度長押しすると今度はじわーっと暗くなります。
MAXで使うと明るくてきれいですが、少し調光をかけてあげるとやわらかい質感が出てきて、また違った表情になります。

― 色温度も変わっていますか?

いえ、色温度は調光をかけても2700ケルビンで変わりません。白熱球と同じくらいですね。


― ところで、先日、マイケル・アナスタシアデス氏をフィーチャーした展示会をされていましたね。たくさんの方がこられている様子を稲葉さんのブログで拝見しました。
マイケル・アナスタシアデス氏とはどんな方なんですか?

ロンドンにスタジオを構えていて全世界で活躍されている人です。
展示空間のインスタレーションやプロダクトデザインを請け負うかたわら、自身のブランドを立ち上げて自分でデザインしたプロダクトを製造・販売するという他とは違う面を持ったデザイナーです。ただ、手作りに近いところがあって、安定供給とコスト面に不安があったようです。
そんな折、FLOSの社長 ピエロ・ガンディーニがニューヨークで彼の展示会を見て是非マイケル・アナスタシアデスとコラボレーションしたいと思ったそうです。共通の知り合いを通してロンドンで出会い、すぐに協力関係をスタートすることで同意したと言います。
2014年に ”String Lights” と ”IC Lights”の2作品を同時に発表しました。FLOSでは、新しいデザイナーのものを2作同時に発表したのはマイケル・アナスタシアデスが初めてで、それだけ期待と絶対成功するという確信が大きかったんだと思います。

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”String Lights”(左)と”IC Lights”(右) 。String Lights は形状の違う2アイテム、IC Lights はペンダントランプ、フロアランプ、テーブルランプなど合わせて18アイテムある。(テーブルの上のCOPYCAT以外がすべてIC Lights)

FLOSとマイケル・アナスタシアデスの共作は当初から大きな反響を呼び、マイケル・アナスタシアデスのファンから安定供給と安定価格の面で大きな期待が寄せられていました。
特に”IC Lights”は発表と同時に全世界で好評を博し、日本でも昨年最も成功したシリーズとなりました。

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2016年1月に大阪で行われたデザイナー マイケル・アナスタシアデスをフィーチャーした展示会でのCOPYCATお披露目展示の様子。夜は、窓ガラスやテーブル、サイドボードのガラス面に映り込んで、独特な雰囲気になる。「かわいいというよりエレガント。ちょっとした色気もありますよね」と稲葉さん。


― 最後にFLOS社について教えてください。

FLOSはオリジナルを創造するメーカーで、一番大切にしているのは、日常生活とかけ離れない、生活に根付いているものを作り出すというのがポリシーとしてあります。
カジュアルな20代向けのものや女性向けの商品もあって、ターゲット的にはどこかに絞ってというのはありません。
こういうのが欲しい、でも自分では形にできない大多数の人のためにそれを先取りして形としてあらわしているのがFLOSです。「欲しかったのはこれ!」という感じで取り入れてもらえる、そんな製品を世に送り出しているメーカーです。

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「最新のカタログは、ファッションやデザイン・アートの領域で活躍しているステファニー・バースとカリーナ・フレイがアートディレクションを手がけました。カメラマンにはスティール写真の撮影に定評のあるフランク・ヒュルシュビュメルを起用して従来品を含めた多くの製品の写真を撮り直すとともに、これまでのカタログに使用された印象的な製品画像やアーカイブに残る歴史的な写真を組み合わせることでこれまでにない格調高いアート本のような出来に仕上がっています。」と稲葉さん。

― なるほど。斬新過ぎず半歩先を行くデザインは、そのポリシーがあるからなのですね。
和・洋を選ばず、住宅だけでなく、店舗やもしかしたらオフィスにもすんなり溶け込んで、そこにあるだけで空間をやわらかくしてくれそうな、すてきな照明に出会えました。
本日は、ありがとうございました。

 

「COPYCAT」メーカー公式ページ: http://japan.flos.com/highlights/160107
取材協力 ACTUS・大阪空港店: http://osakaairport.actus-interior.com/

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